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| キングクリムゾン |
United Kingdom |
5大英プログレの1グループ。1969年のデビュー以来、常に新しい音楽を作り続けるプログレ界のリーダー的存在である(中心人物のロバート・フリップ(g)はプログレッシヴ・ロックと呼ばれるのが好きではないらしいが)。
グループはメンバーチェンジをしながら何度か解散と再結成を繰り返しているが、現在も現役である。細かく分けると今はもう第11、2期というところになってしまうのだが、大雑把には69〜72年、72〜74年、81〜84年、94年〜・・・と4つの時期に分けられると思う。72年までは暴力的な部分と繊細な部分が同居、72年以降は暴力的な部分+東洋風旋律、81年からは一変してダンスミュージックもどき(?)、94年以降は再びヘヴィメタリックな部分を押し進めた音楽へ回帰している。 |
| http://www.king-crimson.com/ |
| In The Court Of The Crimson King |
1969 |
| クリムゾンキングの宮殿 |
 CoverArt: Barry Godber1. 21st Century Schizoid Man including Mirrors
(7:21)
2. I Talk To The Wind
(6:05)
3. Epitaph including March For No Reason and Tomorrow And Tomorrow
(9:47)
4. MoonChild including The Dream and The Illusion
(11:13)
5. The Court Of The Crimson King including The Return Of the Fire Witch and The Dance Of The Puppets
(9:25)
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キングクリムゾンのデビューアルバムであり、プログレッシヴ・ロックの夜明けといってもよい大名盤。この作品がその後のロック・ミュージックに与えた影響は計り知れず、プログレファンでなくてもここは避けて通れない。
その内容は、人間の残虐性を荒々しく音にした「21世紀の精神異常者」、未来への叫びにも聞こえる悲壮感漂う「エピタフ」、夢見るようなメロディの「ムーンチャイルド」など様々なタイプの楽曲が収められており、およそ同一グループが演奏しているとは思えない。バンド自体が精神分裂気味である。
兎にも角にもこれを聴かなきゃはじまらない。聴け! |
| ★★★★★★★★★★(10) |
| last update:2004/01/03 |
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| In The Wake Of Poseidon |
1970 |
| ポセイドンのめざめ |
 CoverArt: Tammo de Jongh1. Peace - A Beginning
(0:50)
2. Pictures Of A City including 42nd at Treadmill
(8:01)
3. Cadence and Cascade
(4:38)
4. In The Wake Of Poseidon including Libra's Theme
(7:57)
5. Peace - A Theme
(1:15)
6. Cat Food
(4:55)
7. The Devil's Triangle a) Merday Morn b} Hand of Sceiron c) Garden of Worm
(11:35)
8. Peace - An End
(1:52)
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『クリムゾンキング〜』に続く第2作目。実は私がはじめて買ったプログレアルバムがこれ。
原題が前作と似ているが、その内容も基本的に前作を踏襲している。
二番煎じといえばそれまでだが、ミックスなどは明らかに向上しており、初心者にはむしろこちらの方が聴きやすいかも。
注意! 1曲目、「平和/序章」が聞こえないからといって、必要以上にステレオのボリュームを上げないこと。いきなり2曲目「冷たい街の情景」の凄まじいイントロが始まって大変なことになります。 |
| ★★★★★★(6) |
| last update:2004/01/03 |
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| Lizard |
1970 |
| リザード |
 CoverArt: Gini Barris1. Cirkus
(6:29)
2. Indoor Games
(5:40)
3. Happy Family
(4:24)
4. Lady Of The Dancing Water
(2:45)
5. Lizard (a) Prince Rupert Awakes (b) Bolero - The Peacock's Tale (c) The Battle Of Glass Tears (i) Dawn Song (ii) Last Skirmish (iii) Prince Rupert's Lament (d) Big Top
(23:23)
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手のつけられない凶暴さとガラスのように壊れやすい美しさ、この相反する性質を同時に備えていた前2作と違い、プラスやマイナスといった極性を持たない無機質な音作りにシフトした本作。改めて聴くと、メカニカルなギターのバッキングが『太陽と戦慄』以降の歌モノ(「イージーマネー」など)に通じるようにも思えるが、いかんせん三たびの「宮殿」が期待されたタイミングにリリースされたことが災いし、70'sクリムゾン中では最も人気のない作品となってしまったようだ。
ただ、20分を越える組曲「リザード」だけは、本アルバムの中で異質な美しさを持った名演であることを付け加えておく。特にイエスのジョン・アンダーソンがゲスト参加した「ルーパート王子のめざめ」の章では、ピート・シンフィールドの綴るファンタジックな世界をジョンの透明感のある歌声が淡い水彩画のように見事に描ききっている。 |
| ★★★★★★(6) |
| last update:2005/02/12 |
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| Islands |
1971 |
| アイランズ |
1. Formentera Lady
(5:21)
2. Sailor's Tale
(12:29)
3. The Letters
(4:33)
4. Laides Of The Road
(5:35)
5. Prelude: Song Of The Gulls
(4:15)
6. Islands
(11:54)
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ブリティッシュ・ロック史上最も革新的だったキングクリムゾンというグループが、最も革新的でないメンバーによって構成されていた時期の作品。おそらくロバート・フリップの音楽性、ピート・シンフィールドの世界観は、他のメンバーにはほとんど理解されていなかったと思われる。
この理由により本作は精神性に欠けるとされている。だが、楽曲は悪くない。「宮殿」の呪縛に捕われていた前作『リザード』に比べ、東洋風旋律などの新境地を開こうという意志が見える。
またボーカリストとして新加入したボズ・バレルが、ロバート・フリップによる短期特訓でベースを習得し演奏しているが、例えば2曲目「Sailor's Tale」あたりは、とても俄仕込みのベーシストがボトムを支えているとは思えない迫力と疾走感がある(このボズが後にバッド・カンパニーの専任ベーシストになるのだから、人生とは面白いものだと思う)。
なお、アルバム最後のタイトルナンバー「アイランズ」は、結果として深紅の王が見せた最後の優しさとなった。以後のクリムゾンはこのような優しさを一切見せていない。おそらく、この『アイランズ』期のメンバー達に理解されなかったことで味わった挫折感が、ロバート・フリップを変えた(覚醒させた)のではなかろうか。
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| ★★★★★★★(7) |
| last update:2005/02/12 |
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| Earthbound |
1972 |
| アースバウンド |
1. 21st Century Schizoid Man
(11:33)
2. Peoria
(7:23)
3. The Sailor's Tale
(4:45)
4. Earthbound
(6:14)
5. Groon
(15:28)
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『アイランズ』のメンバーによるライヴアルバム。カセット録音ということで音はブートレグ並。
が、そんなことを気にしている場合ではない。とにかく、ここに収録された「21st Century Schizoid Man」は必聴なのだ。数ある同曲のライヴテイクの中でも最強の部類に入る凄まじい演奏である。
精神性に欠けることで評価の低い当期のクリムゾンではあるが、「21st...」の歌い手としてはこのボズ・バレルがベストではないかと思う。
オリジナルを歌ったグレッグ・レイクの声は、ファズで歪ませたりしなければ理性的なロックスターのものだし、ジョン・ウェットンの声はダンディ過ぎる。だがボズの声は、独特の歌唱法と相まって狂気の匂いがぷんぷんする。クリムゾンの歴史の中でここまで狂った歌い方をしたボーカリストは他にいない。「21st...」の歌い手としては最高ではないか(私が所有しているブートレグの中で、「Pictures Of A City」を歌っているものもあるが、こちらは更に凄い)。
だが、本アルバムの価値はここまで。『アイランズ』の「Sailors Tale」が演奏されているものの完録ではないし、他は未収録曲というか単なるセッションでクリムゾンの名を冠するに値しないものだ。ただロバート・フリップという男を追い詰めた原因がまさにこうしたセッションだったわけで、そう考えると非常に興味深くもある。 |
| ★★★★★★★★(8) |
| last update:2005/02/12 |
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| Larks' Tongues In Aspic |
1973 |
| 太陽と戦慄 |
 CoverArt: Tantra Designs1. Larks' Tongues In Aspic, Part One
(13:37)
2. Book Of Saturday
(2:56)
3. Exiles
(7:42)
4. Easy Money
(7:54)
5. The Talking Drum
(7:26)
6. Larks' Tongues In Aspic, Part Two
(7:08)
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『アースバウンド』で死んだクリムゾンが、ロバート・フリップ以外のメンバーを一新して甦ったのが本作品。
1曲目「太陽と戦慄パート1」を聴けば、クリムゾンが今までとは全く別の存在として生まれ変わったことがわかるだろう。
ジェイミー・ミューアによる奇怪な打楽器の数々、東洋的旋律を奏でるデヴィッド・クロスのバイオリン、ジョン・ウェットン&ビル・ブラッフォードによる強烈かつ異様なリズム、そして慈悲のない暴力的なサウンドへの変貌を遂げたロバート・フリップのギター。これら5つの個性の融合は、かの「宮殿」をも凌ぐ巨大な深紅の王の居城を築いてしまった。
「太陽と戦慄パート1」「イージーマネー」「トーキングドラム」「太陽と戦慄パート2」といった70'sクリムゾンを代表する名曲が一気に生まれたのも、強烈なエネルギーの塊であったこのクリムゾンであれば当然の成り行きだったのかもしれない。
特に「太陽と戦慄パート2」は、80's、90'sのクリムゾンでも定番となった曲で、非常に数学的に考えられているアンサンブルが何十年経っても色褪せず、未だ音楽的に学ぶところが多い。私をプログレの道に引きずり込んだのも、何を隠そうこの曲なのだ。
ちなみにこの似て非なる曲が成人映画「エマニュエル夫人」で使用され、ロバート・フリップを怒らせたのは有名な話である。 |
| ★★★★★★★★★★(10) |
| last update:2005/02/14 |
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| Starless And Bible Black |
1974 |
| 暗黒の世界 |
 CoverArt: Tom Phillips1. The Great Deceiver
(4:03)
2. Lament
(4:06)
3. We'll Let You Know
(3:42)
4. The Night Watch
(4:40)
5. Trio
(5:41)
6. The Mincer
(4:09)
7. Starless And Bible Black
(9:11)
8. Fracture
(11:12)
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ジェイミー・ミューアが脱退し、4人編成となったクリムゾンによる7thアルバム。ミューア在籍期間は短かったので、70's後期クリムゾンと言えば実質この4人のこと。
ミューアが抜けたことによりエキゾチックなムードが薄れ、「グレートディシーバー」「ラメント」などの歌物にはファンキーささえ窺えるようになったが、基本的には前作と同じサウンドカラーを持つ。ただし本作は歌物3曲を除く、5曲がライヴ録音されているという点で若干特殊である。しかも5曲中、4曲がインプロヴィゼーション(即興曲)なのだ。
インプロヴィゼーションの試みは、『アースバウンド』で一度死に、そして甦ったクリムゾンの新たなテーマであったが、本作はその集大成と言ってもいいかもしれない。中でも「トリオ」と「スターレス・アンド・バイブル・ブラック」は白眉。楽譜のない音楽だということが信じられない、奇跡的な展開力である。
ラストの「フラクチャー」はインプロではないが、ロバート・フリップの超絶的なギター・シーケンスフレーズをフィーチャーした名曲。このフレーズを真似して何度腕がつりそうになったことか・・・。全員によるラストの全力疾走も圧巻である。こんなのをライヴで見せられた観客はさぞかし度肝を抜かれたことだろう。 |
| ★★★★★★★★(8) |
| last update:2005/02/20 |
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| Red |
1974 |
| レッド |
 CoverArt: John Kosh1. Red
(6:17)
2. Fallen Angel
(6:04)
3. One More Red Nightmare
(7:08)
4. Providence
(8:11)
5. Starless
(12:19)
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70'sクリムゾンのラストアルバム(スタジオ録音としては)。
『太陽と戦慄』レコーディング時に集まった5人のメンバーがアルバムリリースごとに一人ずつ抜けていき、今作ではついに3人となったがそれを感じさせないほど音に厚みがある。
のっけからキングクリムゾン・・・いや、ロバート・フリップにしかできないような、ディミニッシュ・スケール主体の強力なギターが炸裂する『レッド』。キング・クリムゾンはヘヴィメタルバンドではないが、それ以上にヘヴィメタリックである。
ラストの「スターレス」はキングクリムゾンのラストを飾るのにふさわしいドラマチックな名曲。裏切りや絶望といった当時のクリムゾンの内面をそのまま音にしたような、果てしなく悲しい東洋風旋律が印象的。これを最後にキングクリムゾンは70年代における活動を停止し、80年代に復活するまで永い眠りにつくのである。
また、ここで偉大な指導者を欠くことになったプログレッシヴ・ロックは、その後進むべき道を見誤ってより複雑怪奇な方向へ邁進するが、まもなく巻き起こったパンク・ムーヴメントによって一気に衰退することになるのであった。 |
| ★★★★★★★★★(9) |
| last update:2005/02/14 |
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| USA |
1975 |
1. Larks' Tongues In Aspic Part II
(7:05)
2. Lament
(4:20)
3. Exiles
(7:13)
4. Asbury Park
(7:10)
5. Easy Money
(6:37)
6. 21st Century Schizoid Man
(9:02)
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74年の全米ツアーを収録したライヴアルバム。
このツアーは結果としてキングクリムゾンを疲労させ、解散へ追いやった原因だった。そうした背景を念頭において本作を聴くと、各々の抱いている不安、疑問、怒りといった感情がステージ上でぶつかりあっている様子が見えてくる。
最大の聴き所は「アズベリー・パーク」。かの「スターレス・アンド・バイブル・ブラック」にも匹敵する奇跡クオリティのインプロヴィゼーションである。ビル・ブラッフォード&ジョン・ウェットンによるファンキーなリズムの中、ロバート・フリップが得意とするウネウネしたギターソロが炸裂。
※70's後期クリムゾンのライヴは大量のブートレグが存在するが、結局こうしたインプロを聴きたいがために皆ブートに走るのだ(私もその一人)。
92年にオフィシャル発売された4枚組BOX『ザ・グレート・ディシーヴァー』は今や入手困難だが、4枚とも73〜74年のライヴ、しかもインプロ盛り沢山ということで、高額なコレクターズ・アイテムとなっているようだ(このBOXセットのブックレットには、当時のロバート・フリップの日記抜粋が載っており、メンバーに対する非常に人間的な感情が綴られていて資料的価値も高かった)。
なお、この『USA』では「太陽と戦慄パート2」や「21st〜」などにおいて、デヴィッド・クロスのバイオリンが他の人(エディ・ジョブソン)の演奏に差し替えられるという、ミュージシャンにとってはとても不名誉な編集が行われている。 |
| ★★★★★★★(7) |
| last update:2005/02/20 |
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