GENESIS
12cm underground
home
about
disk review
links


ジェネシス United Kingdom
 5大英プログレの1グループ。だが80年代以降のポップグループとしての活躍の方が有名だろう。ポップグループのジェネシスしか知らない人にとっては、ジェネシス=フィル・コリンズとなってしまうのだろうが、プログレ的にはジェネシス=ピーター・ガブリエル(本当はゲイブリエルと発音するのだが、日本ではガブリエルと表記されることが多いので当サイトもそれに従う。略してピーガブと呼ぶ人もいる)で、フィル・コリンズ=超絶ドラマーとなるのである(?)。
 ピーター・ガブリエルといえばその独特の歌唱法もさることながら、ジェネシスでのライヴパフォーマンスがなにより注目を浴びていた。
 基本形は額を深く剃りこみ顔を真っ白に塗って、体にぴったりフィットした黒い服を着て歌う。そして曲の内容に応じて様々なかぶりモノをかぶる。あるときは狐の面、あるときはこうもりの羽、あるときは巨大な花・・・。
「Musicak Box」という曲では後半の間奏時に舞台袖に引っ込み、老人の仮面をかぶって再登場するのだが、ただ戻ってくるのではなく腰を曲げぷるぷると震えながら本当の爺さんようになって出てくる。おまけに歌声まで年寄りみたいな嗄れているし・・・。
 たまたまTVでその頃のジェネシスのライヴを見てしまった高校時代の私は、見事にぶっ飛ばされました。「この気持ちの悪いバンドはなんだ!?」ってね。
http://www.genesis-music.com/
Nursery Cryme 1971
怪奇骨董音楽箱
Nursery Cryme
1. The Musical Box (10:30)
2. For Absent Friends (1:48)
3. The Return Of The Giant Hogweed (8:10)
4. Seven Stones (5:11)
5. Harold The Barrel (3:01)
6. Harlequin (2:56)
7. The Fountain Of Salmacis (7:53)
 通算3作目。
 初期の代表曲「Musical Box」収録。この曲のライヴでのパフォーマンスについては上に書いたとおり。静かな暗い闇の中ガブリエルの呟くようなヴォーカルで幕をあけ、途中2回ほど楽器隊の壮絶な爆発があったあと、ドラマチックなオルガン主導の演奏をバックに老人となってしまった少年の霊が切ない最期の叫びをあげる。「残酷な童話」といった趣の同曲のバックストーリーは、是非CDを買って読んでもらいたい。なおアルバムジャケットの絵もこの物語の模様を描いている(少年の頭をクリケットのラケットでぶっ飛ばそうとする少女)。
 ちなみにギターのタッピング奏法(ライトハンド奏法)は、この曲でのスティーヴ・ハケットのプレイが最初といわれている(彼はピックを立ててタッピングする)。ヴァン・ヘイレンが最初だと思われがちだが違うのである。
他の曲も佳曲ぞろい。お薦め。
★★★★★★★(7)
last update:2003/12/22
amazon.co.jp
Foxtrot 1972
Foxtrot
1. Watcher Of The Skies (7:25)
2. Time Table (4:48)
3. Get 'em Out By Friday (8:38)
4. Can-utility And The Coastliners (5:48)
5. Horizon's (1:44)
6. Supper's Ready (i) Lover's Leap (ii) The Guaranteed Eternal Sanctuary Man (iii) Ikhnaton and Itsagon and their Band of Merry Men (iv) How dare I be so beautiful (v) Willow Farm (vi) Apocalyps in 9/8 (c-starring the delicious talent of Gable Ratchet) (vi) As sure as eggs is eggs (aching men's feet) (22:57)
 第4作。ジェネシスの場合、これを最高傑作とする人と後の「〜ブロードウェイ」を最高傑作とする人にわかれる。コンセプトアルバムとしては「ブロードウェイ」、1曲ごとの完成度とインパクトでは本作、と私は思っているが。
 ベースの刻むリズムが特徴的な1曲目「Watcher Of The Skys」は「Musical Box」と並ぶ代表曲。前作にあった暗さは感じられず、空を飛んでいるかのような浮遊感のある軽快なナンバー。3曲目「Get'em Out By Friday」は現代社会をSF風に風刺した曲。ガブリエルが複数の人間の声を使い分けて歌っている。
 ラストの「Supper's Ready」はこのアルバム最大の山場。23分にもおよぶ大作である。
 この曲はガブリエルの妻の身に起こった超常現象(単にドラッグの副作用による幻覚だという話もある)がきっかけで作られたとのこと。日常風景〜超音波科学者(?)〜戦場〜屍の山〜英国人の潜在意識〜ファンタジー物語・・・とワケのわからない場面転換を繰り返しながら、最後は聖地エルサレムにまで話が及ぶ。だが音楽自体にドロドロしたところはほとんどなく、むしろ時空を超えた感動的なラヴソングである。
★★★★★★★★(8)
last update:2003/12/22
amazon.co.jp
Selling England By The Pound 1973
Selling England By The Pound
1. Dancing With the Moonlit Knight (8:04)
2. I Know What I Like (In Your Wardrobe) (4:08)
3. Firth of Fifth (9:38)
4. More Fool Me (3:10)
5. The Battle of Epping Forest (11:46)
6. After the Ordeal (4:16)
7. The Cinema Show (11:06)
8. Aisle of Plenty (1:31)
 ライヴアルバムをはさんで6作目。全体を通して佳曲が多く聴きやすくなっているが、いままでと比べてコンセプトやインパクトが若干弱い気がする。とはいってもガブリエルのアカペラからはじまる「Dancing With The Moonlit Knight」や、スティーヴ・ハケットの震えるようなギターソロが大変美しい「Firth Of Fifth」など聴き所も多い。ガブリエル在籍時の全アルバムの中で、最もイギリスらしい作品ではないだろうか。
★★★★★★(6)
last update:2003/12/22
amazon.co.jp
The Lamb Lies Down On Broadway 1974
眩惑のブロードウェイ
The Lamb Lies Down On Broadway
CoverArt:
Hipgnosis
[disk1]
1. The Lamb Lies Down On Broadway (4:48)
2. Fly On A Windshield (4:22)
3. Broadway Melody Of 1974 (0:32)
4. Cuckoo Cocoon (2:11)
5. In The Cage (8:14)
6. The Grand Parade Of Lifeless Packaging (2:46)
7. Back In N.Y.C. (5:43)
8. Hairless Heart (2:09)
9. Counting Out Time (3:42)
10. Carpet Crawl (5:14)
11. The Chamber Of 32 Doors (5:39)
[disk2]
1. Lilywhite Lilith (2:42)
2. The Waiting Room (5:21)
3. Anyway (3:07)
4. Here Comes The Supernatural Anaesthetist (2:59)
5. The Lamia (6:56)
6. Silent Sorrow In Empty Boats (3:08)
7. The Colony of Slippermen (The Arrival - A Visit To The Doktor - Raven) (8:14)
8. Ravine (2:04)
9. The Light Dies Down on Broadway (3:33)
10. Riding the Scree (3:57)
11. In the Rapids (2:24)
12. IT (4:17)
 通算7作目にして2枚組の超大作。ピーター・ガブリエル在籍時の最終作。彼はここへきて完全にバンドとしての音楽作りを忘れ、自分の内なる世界へドップリと浸ってしまっている。名作か駄作かという判断は聴いた人の判断に任せたい。だが私は大好きである。
 アルバムは最初から最後までプエルトリコ人の青年が次元を超えて旅をし、いろいろなモノや出来事と遭遇しながら「自分」を見つけるという物語で綴られている。この文学性の強いコンセプトに加え、根底に流れる精神分裂というテーマをヒプノシスによるアルバムジャケットがうまく表現しており、トータル的な芸術作品として完成度が高い。
 音楽はいままでと一転し、割とポップで短めの歌モノがSE風のインストをつなぎとして継ぎ目なく並べられている印象。アルバムのコンセプトからすれば、こうした構成は必然だったのだろう。ただ歌詞を読みながら聴いていると、それらSE風インストにも意味が込められているように思う。ガブリエルにどういう意図があったのか想像しながら聴くのもまた楽しい。
 曲単位では、物語の幕開けにふさわしい明るいロックナンバーのタイトル曲、ウネウネドロドロのジェネシス節炸裂「In The Cage」、儚い美しさと妖しい雰囲気が魅力の「The Lamia」などが白眉。
★★★★★★★★★★(10)
last update:2003/12/22
amazon.co.jp



Copyright(C) 2001-2010 12ug.com All rights reserved.